お決まりの修行 2022.8.29
息子が生まれて約半年。
私はようやく自分が母になったんだと心から思えた気がする。
腑に落ちたというか。
この前、息子と1週間ほど24時間二人きりで過ごしたら、
急に自分の中の覚悟が決まったような感覚があった。
正直なところ、子育ては出来る限り誰かに助けてもらいたいし、
私じゃなくて良い部分は他の方にお任せしたいと思っていた。
恥ずかしながら、息子が生まれてからずっと育児に全く自信がなかったし
不安で押しつぶされそうな時もあった。
だから、息子と四六時中一緒の期間を過ごすことが決まって、
お先真っ暗という感じで不安で仕方なかったけど
どうしても逃げられない状況だったから何としてでも進んでいくしかなかった。
息子と二人きりの時間は、必死すぎて振り返っても思い出せないほどあっという間に過ぎた。
でも、目の前の存在に集中していると、
少しずつ彼のことを理解できるようになっていく実感があった。
今まで避けていたことに正面から向き合ってみたら、
自然と心と身体で受け入れていくことができたような感覚。
きっと私は、時間がかかってしまったけれどようやく覚悟が決まったんだと思う。
未知すぎて目を逸らしていたことに足を踏み入れてみたら、
意外と自分の足でも歩けたんだという喜びがあった。
すると、つきまとっていた不安の塊がすっと消えていった。
思い返せば、私は初めての環境に馴染むのにはいつも時間が必要だった。
小中高大学に入学してはじめの一学期間は、毎日学校に行くのが嫌だった。
カナダへ留学へ行った時も帰国1週間前までずっと憂鬱だった。
その期間は、毎日修行に行くような気持ちで、
辛くてよく泣いていたし、なんで私はこの選択をしたんだろうと悔やんでいた。
私の人生お決まりのように、初めての環境が自分ごとになるには一定の時間がかかる。
それを乗り越えると、世界が変わったように毎日すごく楽しくなる不思議。
多分、その環境との向き合い方を身体が覚えるのに時間がかかるんやろうな。
子育ても、半年経ってようやく母という役割を身体が覚えてきた。
やっと見える景色がじんわりと変化して、楽しい未来を描けるようになってきた。