ユウガオ 2024.9.12

岩手には、ユウガオという野菜がある。
ウリ科の植物で、大きさは小型犬1頭くらいのものもある。もっと大きいのもあるのかも。
初めて岩手の産直で見かけた時は、その大きさに結構な衝撃を受けたことを覚えている。

岩手のおかあさん達が、夏になるとユウガオを収穫して、切って冷凍しておくことは知っていたし、炒め煮にすると身がトロントロンになって美味しいことも知っていた。
でも、自分でユウガオに包丁を入れたこともなければ料理したこともなかった。

そして、ちょうどその時はやってきた。
夏の盛りの頃に収穫した小型犬1頭くらいある大きさのユウガオを頂いたので、今日包丁を入れてみることにした。
収穫してから少し時間が経っていたので、もしかすると中のワタがぐでーんと出てくるかもしれないからシンクの中で切った方がいいよ、という岩手のオカンからのアドバイスを忠実に守り、少し緊張しながら包丁を入れた。
見た目とは裏腹に、皮は案外切りやすく、中からワタが出ることもなく、白い綺麗な身のままだった。
ワタはごそっと取り除いて、皮は厚めに剥くと教わったけど、ワタを取り除いたら皮と薄い身少ししか残らなかった。
「え。」と思いながら、その薄い身を丁寧に包丁で取っていく。これでいいんやろか、と思い、岩手のオカンに写真を送ってみると、「日にちが経つと身が細くなるので、美里ちゃんの切り方でOKですよ。」と。

良かった!!!

ユウガオは切った後すぐ切り口が悪くなるから、すぐに冷凍するのがいいとオカンが言っていたので、用意した昼食を置いておいて、大きなユウガオの白くて薄い身を全部取って、小さく切ってから袋に入れて冷凍庫に入れた。
今度このユウガオをキーマカレーにしようと思っている。

ずっと気になっていたし、いつか料理する時がくるのだろうとぼんやり思っていたユウガオと初めて出会った日となった。知っているだけ、見ただけじゃ出会えたって言えへんねんな。

今日はまたひとつ岩手の土地に近づいた気がした。